STDとは性感染症のことをいいますが、性風俗店を利用していれば誰でもSTDに感染する可能性があります。それはピンサロでもホテヘルでも、ソープでも同じことです。

特に危惧しなければならないのが重複感染と呼ばれる性病に複数感染してしまうこと。ここで、日本人が比較的多く抱えがちなのが、「まさか自分は大丈夫だろう」という危機感の無さ。

にも拘らず、デリヘルでもソープであっても、女性との行為の最初から最後までをしっかりコンドームでガードすることが少ないのも確かな話し。挿入がなければ、もはやペニスをガードする必要はないと考える男性は多いはずです。

しかし、基本的に不特定多数の男性がヘルス行為を行う場所において性感染症の進入経路になるのは、男性器、女性器に咽頭、アナルなどの粘膜部位。つまり男性は挿入をしない場合粘膜部位を通じた性行為をしても妊娠することはないかもしれませんが、ガッチリ性病をもらうことはあるということです。

重複感染とは？

重複感染とは、一つの性病に罹患することで粘膜組織が弱くなり、他の性病にも感染しやすくなることを意味します。中でも特に多いのが淋病とクラミジア、梅毒とHIVの重複感染が多く報告されているのです。

後述もしますが意識的にHIVに感染する可能性は至極低いという確率論の安心材料がある為か、男性は生でのフェラチオやクンニなどのダイレクトな粘膜部位の接触にも積極的な傾向があります。しかしこれは、実は性病に罹患する危険性を孕んだ行為なのです。

性病全てにおいて、すぐに身体に違和感を与えるような劇的変化があるわけではなく、特に前述のHIVや梅毒はその発見が遅くなるところに恐ろしさがあります。特にHIVは徐々に免疫を奪うので、様々な日和見感染症を発症するエイズの状態になって初めて、感染に気付くという男性は少なくありません。

HIVとは？

HIVはもはや不死の病ではなくなってきました。今ではもう糖尿病と同じく、人生と共にする慢性病と捉えられています。しかしそれでもHIV差別に高額な薬代……、それらを考えれば考えるほどHIV感染不安に陥る男達は少なくないでしょう。

しかし、前述もした通り実際HIVに感染する確率は非常に低いのです。というのも、基本ソープを除けば本番はできませんし、プレイの好みにもよりますがリスキーなアナルセックスに熱狂することは多くはないからです。

例えば生での膣内性交で0.1～1%、そして危険度が増すと呼ばれるアナルセックスでも1%程度、クンニに関しては膣分泌液が感染要因になることが考えられますがその確率は0.1%以下。なお生でフェラチオを受けた場合、基本唾液には感染能力がない為、HIVに感染する不安はありません。

しかしそれでも回転率の速い風俗店では風俗嬢がカンジダ、トリコモナス膣炎や梅毒などに感染している場合も少なくなく、どこからかHIV感染者の男性と接触しHIVに感染している可能性は捨てきれません。性病に羅患するとHIVに感染する可能性が高くなるために、決して安心はできないのです。

神経質になりすぎないことも大事

しかしハードなNS/NN嬢との生ファックなどリスキーな行為が無ければ、基本HIV感染に対し過度に神経質になる必要はありません。勿論HIVに対する正しい知識とコンドーム着用は心がけるべきですが、多くの人は偏った知識、もしくは間違った認識でHIVを捉える傾向が多いのです。

そこから何が起こるかというと、性風俗店に行ってお腹が痛くなった、熱が出たからHIVの感染初期の症状に違いない！と早とちりして神経を病んでしまい、いわゆるHIV感染不安に勝手に押しつぶされてノイローゼ症状に陥いってしまうことがあります。

不安に思うのならばセックスを生涯断つ、または性風俗店を利用しないことがベストアンサーですが難しいお話でしょう。そんな時こそまず、先に説明したようにどの行為にリスクが伴うかを正しく把握することが大切です。HIVは膣分泌液、精液（カウパー液含む）、血液が感染源であるので、冷静になれば、どんな行為がリスキーかは一目瞭然。

しかしそれでも不安が消えないという男達はあとを絶ちません。これは一種のHIV感染不安という神経症である為、どうしても不安が尽きない場合は精神科クリニックに受診またはHIV相談ダイヤルに電話をして相談するのがいいかもしれません。

正しい知識を身につけよう

デリヘルなどの風俗を利用していると、ついつい気分が上がってしまいハメを外してしまうこともあるでしょう。ソープなどで女の子に「ピルを飲んでいるから……」といってNSでの挿入を囁かれることもあるかもしれません。

しかし、風俗の男性利用客は性病感染経路や、重複感染についての知識が追い付いていない者も多いのが現状です。ひと時のオーラルセックスの数分が原因で梅毒に感染、そしてクラミジア、ヘルペスにHIV感染と芋づる式にSTDに感染する可能性もあるということを、意識として埋め込むこと、これがジェントルマンなりの性風俗店の楽しみ方になってきます。

なお、利用する風俗についてもお財布に優しいことを重視する場合は、女性キャストの性病意識や従業員、お店の衛生管理がなあなあになっているパターンが少なくなく、高級店になればなるほど性病罹患リスクが低くなることも覚えておくといいでしょう。